2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧
マリアナ・バラフはアルゼンチンのパーカッション奏者にしてシンガーソングライター。花をバックにした美しい顔立ちの写真に思わずジャケ買いしたのだけれど、これはいい意味で裏切られました。ボサノヴァ風の軽やかな音を予想して聴いてみたら、端正な顔か…
イヴァ・ビトヴァは1958年生まれ。チェコの作曲家にしてヴァイオリニスト、そして前衛ヴォイス・パフォーマーです。もともと演劇畑にいただけあって、七色の声を駆使したその表現力は並大抵ではありません。 このアルバムは、イヴァ・ビトヴァが、弦楽器奏者…
ヴェーセンは1989年に結成されたスウェーデンのトラディショナル・バンド。編成はギターにヴィオラ、そしてニッケルハルパという弦楽器ばかりの組み合わせ。のちにパーカッションが加入しましたが、アルバムによっては、オリジナルの3人で演奏している場合も…
さまざまな民俗音楽がある中で、どうもわかりにくく感じるのがユダヤ音楽。ユダヤ人は世界各国に散らばっているため、一口にユダヤ音楽といっても、その音楽性はあまりにも多種多様。これはもう音楽傾向というより演奏者の属性といった方がいいような気もし…
パーリャ・ベアタ(アルバムによってはPayla Beaという表記も見かけます)は、1976年生まれの実力派トラッド歌手。ハンガリー人なので後に来るベアタが名前です。幼い頃から村の民謡グループで歌っていた彼女は、大学ではハンガリーとトランシルヴァニアの伝…
ヨーロッパの民族音楽の源流をさかのぼると、たどりつくのが中世音楽。まだクラシックというジャンルが成立する前の西洋音楽です。こうした音楽は写本という形で残されているのですが、その中でももっとも有名で多くの録音があるのが、13世紀スペインの「聖…
ラグタイムは、20世紀初頭のアメリカで流行したポピュラー音楽。シンコペーションを多用したリズムが特徴で、ちょうどクラシックとジャズの狭間にあるような音楽です。ラグタイムを知らないという人も、一度聴いてみれば、あれかと思い当たるはず。サイレン…
このへんあんまり詳しくないのでよくわからないのですが、民族音楽や古楽系の音楽の一部は、どうもゴシック・カルチャーと深い関わりがあるようで(デッド・カン・ダンスとかそのあたりからの流れ?)、たとえば以前紹介したFaunやEstanpieといったバンドは…
スカンジナビア半島の北部、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、ロシアの4カ国にまたがった地域には、サーミ語を話すサーミ人という北方少数民族が居住しています。この地方はかつてはラップランド(ニルスが旅した地方ですね)と言われ、サーミ人もラ…
ネコ・ジャンプのCDと一緒に買ったタイのアイドル歌手クラテーの2ndアルバムです。なんでも彼女は元ムエタイ選手という異色の経歴の持ち主で、チャンピオンになったこともあるとのこと。 彼女が歌うのは、ネコ・ジャンプみたいなアイドルポップスではなく、…
これまで邦楽系のアルバムを紹介していなかったので、ここらで一枚紹介してみます。 RIKKIは奄美大島出身の歌手で、15歳で「第13回日本民謡大賞」グランプリを獲得し、1993年にBMGビクターより本名の中野律紀でポップス系のアルバム『風の声』でデビューして…
Pagan folk(異教徒フォーク?)と銘打ってるんですが、要は同じドイツのエスタンピーなどと同じ、中世音楽風ポピュラー音楽のバンドです。ただし、Faunは伝統楽器のほか、エレキギターやシンセなどの現代楽器も使っていて、演奏スタイルはエスタンピーより…
トリアケルはスウェーデンの伝統音楽バンド。フィドル、オルガン(小学校にあるような小型のリード・オルガン)に女性ボーカルというなかなか異色な編成のバンドです。ボーカルは、ガルマルナのエンマ・ヘルデリン。ガルマルナではアグレッシブで硬質なボー…
ヴァルティナはフィンランドを代表するスーパーバンド。結成は1983年なのでもう25年もの歴史があるんですが、最初の頃はカレリア地方の民謡を歌う少女合唱団といった感じで、メンバーも20人以上いて、現在とはかなり違う素朴なスタイルでした。ロックやポッ…
天才というのはこういう人のことをいうんでしょう。 サインホ・ナムチュラクは、1957年トゥヴァ共和国生まれ。トゥヴァというのは、ロシア連邦の一部で、中央アジアのモンゴルの北にある国。かのリチャード・ファインマン博士が『ファインマンさん最後の冒険…
カプリースは、モスクワ在住の作曲家・英語教師のAnton BrejestovskiがボーカルのInna Brejestovskayaとともに1996年に結成したネオ・クラシック・バンド。フルート、ヴァイオリン、チェロ、オーボエ、ハープといった室内楽の楽器を伴奏に、イギリスの古典詩…
LAUは、スコットランドのエジンバラで結成された3人組バンドで、このアルバムがデビュー作です。編成はフィドルのエイダン・オルーク、アコーディオンのマーティン・グリーン、ギター(歌も)のクリス・ドレヴァーの3人。わずか3人という少人数ながら、非常…
日本でも一部で人気のタイの萌え系アイドルユニットNeko Jumpです。Nekoはもちろん日本語のネコ。歌詞などにも一部日本語が挟まっていたりと、日本への強烈な憧れが見て取れます。なお、メンバーのふたりは本当に双子姉妹だそうです。 日本での数少ないファ…
このブログを始めてから、アクセント記号付きのアルファベットを一生分くらい使った気がします。まあ、毎回コピペしてるだけなので入力はさほど手間でもないんですが、今回初めて見たのがこのアルバムタイトルに使われている点のないi。どう発音するのかよく…
アフリカの音楽は正直あまり好みでなくて少ししか聴いていないのだけれども、マリ共和国の音楽は気に入って何枚か聴いています。 以前コラ奏者トゥマニ・ジャバテを紹介したときにも書いたように、マリには、躍動するパーカッションとはまた違った、アフリカ…
Clann Lirはロシアのケルティック・バンド。ロシアでケルト音楽? と疑問を持たれるかもしれませんが、そういうバンドがあるのです。 Clann Lirというバンド名は、ゲール語で「リールの子供たち」という意味。継母に妬まれ魔法の力で白鳥の姿に変えられた4人…
ワールドミュージックのバンドの中で、とにかくかっこいいバンドを5つ挙げろと言われたら、確実にその中のひとつに入るのがこのバンド、ベシュ・オ・ドロム。 ブラスを中心に、ツィンバロンやアコーディオンといった東欧伝統の楽器が奏でるスピード感あふれ…
ジャケットがあまりにかわいいので、これは聴くしかない!と聴いてみた一枚。 Julie Fowlisは1979年生まれで、スコットランドのアウターヘブリディーズ諸島にあるノース・ユイスト島出身。今なおゲール語が使われている集落で育ち、伝統音楽やダンスに親しん…
この日記をはじめて今日で50日目。ということは50組のアーティスト、50枚のCDを紹介してきたことになります。やー、よくここまでネタが持ったもんです。でも、まだ紹介してないお気に入りのアーティストもいるし、この調子なら100日目まではなんとかいけそう…
サローキ・アーギはハンガリーの美人女性歌手。ボーカリストとして、ジプシーバンド"Besh o droM"やユダヤ音楽バンド"Oi Va Voi"などさまざまなグループのアルバムに参加している人気歌手なんですが、ソロでは、ハンガリーの伝統音楽を都会的なジャズやボサ…
トルコの巨乳アイドルによるテクノポップ歌謡であります。アーティスト名の読み方はよくわかりません。セクシーなミリタリールックで踊ったデビュー曲でいきなりトルコの男性の心を鷲づかみにしてしまったそうなのだけど、さもありなん。 Tuğba Ekinciで画像…
ゴトハルトと読むんでしょうか。1993年に結成されたチェコのバンドです。このバンド、初期のころにはスペインの「聖母マリアのカンティガ集」の曲など古式ゆかしきヨーロッパ中世音楽を演奏してたんですが、1998年頃からなぜか突然路線を変更。ブラスをぶい…
北欧でいちばん有名な民族音楽バンドといえば、ちょっと前まではヴァルティナだったんですが、今なら圧倒的にロイトゥマでしょう。といっても知られているのは"Ievan Polkka"たった1曲だけですが。 このアルバムは、その"Ievan Polkka"が収録されている彼ら…
エスタンピーは、ドイツの古楽バンド。演奏しているのはヨーロッパ中世の世俗曲や宗教曲なんですが、古楽そのままじゃなく、ビートの刻み方などを現代的にして聴きやすくしているのが特徴。日本でいえばタブラトゥーラと同じようなコンセプトのバンドになり…
スコットランドの北端からさらに北東の海の上、アバディーンからフェリーで14時間というイギリスの北の果てに浮かぶ離島がシェトランド諸島。距離的にはブリテン島よりむしろスカンジナビア半島の方に近く、古来から北欧の文化の影響を強く受けてきた島です…