Väsen "Världens Väsen" (1997)


ヴェーセンは1989年に結成されたスウェーデンのトラディショナル・バンド。編成はギターにヴィオラ、そしてニッケルハルパという弦楽器ばかりの組み合わせ。のちにパーカッションが加入しましたが、アルバムによっては、オリジナルの3人で演奏している場合もあります。
ニッケルハルパという聞き慣れない楽器は、鍵盤のついたメカニカルなヴァイオリンみたいな姿をした、ユニークなスウェーデンの伝統楽器。この楽器を演奏するウーロフ・ヨハンソンがこのバンドの顔といっていいでしょう。演奏する曲は、ボーカルのないインストゥルメンタル曲ばかりなんですが、これがたいへんノリがよくてかっこいい曲ばかり。多用される変拍子がものすごく自然なんですよね。ヨーロッパの民族音楽バンドの中でも、もっとも洗練されていてレベルの高いバンドのひとつでしょう。
2007年の来日コンサートに行ったんですが、これがまた非常に息の合ったすばらしい演奏でした。パーカッションが入ったカルテット編成だったんですが、パーカッションのアンドレフェラーリは普通の楽器ばかりじゃなく、鈴とか自転車のベルとかよくわからないものまですべて楽器にしていてこれが楽しいのなんの。
曲は"En Timme i Ungern (One hour in Hungary)"。タイトル通り、ハンガリーで1時間で書いた曲だとか。映像はトリオで来日したときのライブの様子。ニッケルハルパは一見小さく見えるかもしれないけど、それは弾いているウーロフの身長が197cmだから(あとのふたりも190cm超)。

myspaceでも試聴できます。
http://www.myspace.com/vasen