ケルト

Claire Pelletier "Galileo" (2000)

前回はギリシャのロリーナ・マッケニットだったので、今回はケベックのロリーナ・マッケニット。我ながら安直な紹介の仕方だとは思うのですが、実際そうとしかいいようのない作風なんだからしょうがない。 クレール・ペレティエは1959年生まれのカナダの歌手…

Berrogüetto "Viaxe por Urticaria" (1999)

ベログエトは1996年に結成された、スペインのガリシア地方を代表するケルティック・トラッドバンド。バンド名のベロは「叫ぶ」という意味で「グエト」はゲットー、つまり「ゲットーの叫び」というなかなか社会派な名前を持つバンドです。 "Viaxe por Urticar…

Wig A Wag "Wig A Wag" (2006)

フランスのケルト音楽をいくつかまとめて聴いたのですが、その中でももっともケルトらしくないバンドが、フランス中部のトゥールで結成されたWig A Wagというバンド。ブルターニュの音楽様式に、アラブ音楽やジプシー音楽の要素も取り入れ、かなり自由なダン…

Loreena McKennitt "Live in Paris and Toronto" (1999)

ケルティックな音楽を歌うシンガーは数多くいますが、特に神秘的で内省的な歌い手が1957年カナダ生まれのロリーナ・マッケニットです。1997年までに6枚のアルバムを発表しているのですが、いずれもたいへんな完成度の高さ。おそらくかなりの完璧主義者なので…

Djal "Répliques" (2006)

前回に引き続き、フランスのバンドです。 Djalは6人組インストゥルメンタル・バンド。ケルトっぽい曲を演奏しているのでてっきりブルターニュのバンドかと思ったら、フランス南東部ローヌ=アルプ地方のグルノーブル出身だそうです。Djalというバンド名はフ…

Karma "Liesliw" (2002)

ケルト音楽というと、だいたいアイルランドかスコットランドが中心。ちょっと珍しいところでカルロス・ヌニェスなどのいるスペインのガリシア地方、アシュレイ・マックアイザックなどのいるカナダのケープ・ブレトン島といったところも知られてますが、実は…

Michael McGoldrick "Fused" (2000)

おそらく現代ケルト音楽界最高のフルート奏者が、マイケル・マックゴールドリックです。1971年マンチェスター生まれ。ケルト音楽の2大スーパーバンドであるフルック、ルナサ両方の創設メンバーのひとりで、一時期はスコットランドのフォークロックバンド、カ…

Ashley MacIsaac "hi™ how are you today?" (1995)

前回はスペインのケルト音楽を紹介しましたが、カナダのノヴァスコシア州ケープブレトン島にもケルト音楽の文化があります。とはいっても2000年前にケルト人が新大陸に、とかそういうことではなく、19世紀に大量にスコットランド人が移民してきたからなんで…

Llangres "Esnalar" (2005)

ケルトというとアイルランドやイギリスを思い浮かべがちですが、スペインのガリシア地方とアストゥーリアス地方にはかつてケルト人が定住していて、いくつかの遺跡も残されています。また、今でも「ガイタ」と呼ばれるバグパイプが伝わっており、スコットラ…

Clann An Drumma "Tribal Waves" (2004)

数あるケルト音楽バンドの中でも、たぶんもっとも野蛮(笑)なのがこのバンド。スコットランドのグラスゴーを拠点として活躍しているクラナン・ドラマです。まず編成からして変わっていて、バグパイプ1人のほかは打楽器(太鼓)ばかり(人数は場合によって変…

LAU "Lightweights And Gentlemen" (2006)

LAUは、スコットランドのエジンバラで結成された3人組バンドで、このアルバムがデビュー作です。編成はフィドルのエイダン・オルーク、アコーディオンのマーティン・グリーン、ギター(歌も)のクリス・ドレヴァーの3人。わずか3人という少人数ながら、非常…

Clann Lir "Clann Lir" (2005)

Clann Lirはロシアのケルティック・バンド。ロシアでケルト音楽? と疑問を持たれるかもしれませんが、そういうバンドがあるのです。 Clann Lirというバンド名は、ゲール語で「リールの子供たち」という意味。継母に妬まれ魔法の力で白鳥の姿に変えられた4人…

Julie Fowlis "Cuilidh" (2007)

ジャケットがあまりにかわいいので、これは聴くしかない!と聴いてみた一枚。 Julie Fowlisは1979年生まれで、スコットランドのアウターヘブリディーズ諸島にあるノース・ユイスト島出身。今なおゲール語が使われている集落で育ち、伝統音楽やダンスに親しん…

Fiddlers' Bid "Naked and Bare" (2005)

スコットランドの北端からさらに北東の海の上、アバディーンからフェリーで14時間というイギリスの北の果てに浮かぶ離島がシェトランド諸島。距離的にはブリテン島よりむしろスカンジナビア半島の方に近く、古来から北欧の文化の影響を強く受けてきた島です…

Alasdair Fraser & Natalie Haas "In The Moment" (2007)

Alasdair Fraserは1955年生まれで80年代初め頃から活躍しているスコティッシュ・フィドルの名手。スコットランド出身で、今はカリフォルニアに住み、自身のレーベルからケルト音楽のCDを出しています。最近はチェロのNatalie Haasと組んで何枚かのCDを出して…

Kíla "Luna Park" (2003)

数あるケルト音楽のバンドの中でも、異端中の異端、とびきりワイルドで自由すぎる音楽を演奏しているのがキーラ。オ・スノディ3兄弟を中心に1987年にダブリンで結成された7人組バンドです。彼らの音楽は、ケルト音楽をベースの上に、アフリカ音楽やラテン音…

Flook "Haven" (2005)

ケルト音楽といえばフィドルが主役になることが多いのだけれど(フィドル4本をメインに据えた"Fiddlers' Bid"なんてグループもいるほど)、あえてフィドルをメンバーに加えず独自の道を行くのがこのバンド、フルックです。 笛2本(フルートとティン・ホイッ…

Cécile Corbel "Songbook 1"(2006)

新しくはてなで日記を始めてみたわけだけれども、こちらでは最近聴いているCDについて紹介していく予定。民族音楽とかトラッド系が好みなので、そういう音楽が中心になってくると思います。 まず最初に紹介するのは、フランスのブルターニュ地方出身のシンガ…