Fiddlers' Bid "Naked and Bare" (2005)

スコットランドの北端からさらに北東の海の上、アバディーンからフェリーで14時間というイギリスの北の果てに浮かぶ離島がシェトランド諸島。距離的にはブリテン島よりむしろスカンジナビア半島の方に近く、古来から北欧の文化の影響を強く受けてきた島です。
Fiddlers' Bidはこのシェトランド諸島出身のバンドなんですが、編成がなんとも妙。フロントに男性フィドル奏者が4人、バックにはギター、エレクトリック・ギター、そして紅一点のハープ(orキーボード)という構成。普通そんな編成にしませんって。
しかもフィドルが4本もあるからハーモニーを奏でるのかと思いきや、ほとんどユニゾンでぐいぐい押しまくる。なんだこりゃ。
フィドルってかっこいいよね。だったら4人にしたらもっとかっこいいんじゃね? とかいう、田舎の男子中学生の思いつきのような編成なのだけど、これが確かにかっこいいのだから困ってしまう。
何でもないようなリール(4拍子のダンス音楽)でも、男4人のフィドルのユニゾンで迫られると、これがもの凄いのです。特にライブではその迫力はただことではなくて、2006年に来日したときに彼らのライブを聴いたんですが、怒濤のフィドルはそれはもう凄まじいものでしたね。イロモノみたいな発想のバンドではあるのだけど、イロモノも突き抜ければ天才の領域に達するんですよ、ほんとに。
YouTubeに唯一あるFiddlers' Bidの動画はスローなバラードで、今ひとつ彼らの真価を表現しきれてません。

彼らのほんとの凄さが知りたい方はmyspaceの方でどうぞ。
http://www.myspace.com/fiddlersbid