Zulal "Notes to a Crane" (2007)


この日記をはじめて今日で50日目。ということは50組のアーティスト、50枚のCDを紹介してきたことになります。やー、よくここまでネタが持ったもんです。でも、まだ紹介してないお気に入りのアーティストもいるし、この調子なら100日目まではなんとかいけそうです。
さて、50番目に紹介するアルバムは、Zulalの2ndアルバム"Notes to a Crane"。
Zulalは、アルメニア民謡を歌うア・カペラ・トリオで、メンバーはアルメニアアメリカ人の女性3人。Zulalというのはアルメニア語で「清水」とか「純粋」といった意味だそうな。
東欧の民族音楽は西欧に比べ、ハーモニーの美しい合唱が多いのが特徴。ブルガリアン・ポリフォニーは有名だし、以前紹介したエストニアのトルミスの音楽もそういう伝統の中から生まれてきたものでしょう。3人の歌うアルメニアの音楽は、不協和音を大胆に使ったブルガリアの合唱ほど土俗的でなく、欧米ポップスに慣れた耳にも引っかかりなく美しく響くのですが、それは3人ともアメリカで生まれ育ち、アルメニアの音楽を再発見して歌い始めたからなのかもしれません。
ほかにアルメニア音楽を聴いたことがないんで比べようがないのですが、なんとなく土俗的なものが排除されて「純粋」になりすぎてしまっているような気もします。
http://www.myspace.com/zulaltrio