Alessandra Celletti "Scott Joplin's Ragtime" (2005)


ラグタイムは、20世紀初頭のアメリカで流行したポピュラー音楽。シンコペーションを多用したリズムが特徴で、ちょうどクラシックとジャズの狭間にあるような音楽です。ラグタイムを知らないという人も、一度聴いてみれば、あれかと思い当たるはず。サイレント映画の伴奏でよくかかっているような陽気な音楽です。
スコット・ジョプリン(1868-1917)はラグタイム王の異名を持つ、テキサス出身の黒人作曲家。おそらく、黒人としては初めて成功を収めた作曲家でしょう。晩年は不遇で死後もまともに評価されなかったのですが、1973年に映画『スティング』で彼の「エンターテイナー」(これは有名な曲なので誰でも一度は聴いたことがあるはず)が使われ大ヒットした頃から再評価が始まり、1976年にはピューリッツァー賞が贈られています。
さてこのアルバムは、イタリアの女性ピアニスト、アレッサンドラ・チェレッティがジョプリンのラグタイムを弾いたもの。きめ細やかで生き生きした素敵な演奏です。ノスタルジックな味わいがあって心和む音楽であります。

試聴はmyspaceで。
http://www.myspace.com/127561448
YouTube動画は音ズレがひどく雑音が多いのであんまりお薦めしません。