Värttinä "Miero" (2006)


ヴァルティナはフィンランドを代表するスーパーバンド。結成は1983年なのでもう25年もの歴史があるんですが、最初の頃はカレリア地方の民謡を歌う少女合唱団といった感じで、メンバーも20人以上いて、現在とはかなり違う素朴なスタイルでした。ロックやポップスの要素を盛り込み、フィンランドの伝承音楽を現代的な味付けで歌う現在のスタイルが固まったのが1991年。その後もけっこう入れ替わりが激しくて、現在のメンバーは9人ですが、結成当初からのメンバーは2人しか残ってません。
バンドの顔は3人の女性ボーカルで、ブルガリアの民謡にも似た地声のハーモニーが実にエキサイティング。民族音楽という枠を超えた、非常に質の高い洗練された音楽です。ちょっと水平方向へチャレンジドな方もおられますが、まあそれは見ないことに。
"Miero"は2006年発表の11枚目のアルバム。すでに大御所の地位にあるグループですが、まだまだ落ち着くことなく先鋭的なフォークロック路線を突っ走っています。
大幅な路線変更や、その後も何度ものメンバーチェンジを繰り返しながらも「ヴァルティナらしさ」がきちんと継承されているというのはなかなか稀有なことなんじゃないかなと思います。
動画はアルバム1曲目の"Riena"

myspaceでも試聴可。
http://www.myspace.com/varttina