2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

L'ham de Foc "Cor De Porc" (2005)

ヨーロッパの伝統音楽といえばアイリッシュミュージックが有名だけど、奥が深くて面白いのがスペイン。有名なフラメンコのほかにもスペイン系ユダヤ人のセファルディ音楽やガリシア地方のケルト音楽など多彩な音楽的伝統があるし、長いことイスラム圏に支配…

Мельница "Зов Крови" (2006)

ロシア音楽というと普通の人はトロイカなどの民謡かあるいはクラシックなどを思い浮かべると思うけれど、実はロシアのポピュラー音楽はユーロビート系の打ち込みダンス音楽が主流。その中で異彩を放っているのが1999年に結成されたメーリニツァ(Melnitsa 意…

Yasmin Levy "La Juderia" (2005)

ローマ帝国によりパレスチナを追われたユダヤ人のうち、スペインやポルトガルに移り住んだ人々を「セファルディ」と呼びます(東欧に移り住んだ人々は「アシュケナージ」)。中世にイベリア半島を支配していたイスラム政権はユダヤ人に寛大でしたが、レコン…

Chalga "Sabir" (2006)

ヨーロッパには、LunasaとかL'ham de Focとか、伝統楽器を使って疾走感あふれるかっこいい演奏を聴かせてくれるバンドがいくつかあるけれども、ハンガリーから現れた新顔がChalgaというバンド。 「チャルガ」という名前は、もともとは音楽のジャンル名で、ジ…

Sa Dingding(薩頂頂) "Alive"(万物生) (2007)

これまで紹介してきたアーティストの中で、たぶんいちばん有名なのがこのSa Dingding。デビューアルバム"Alive"が昨年ユニバーサルミュージックから全世界で発売され、注目を浴びている中国の歌姫であります。 Sa Dingdingは1984年生まれ。内蒙古人の母親と…

Tonolec "Tonolec" (2007)

最近初めて聴いて、すっかりその鮮烈でユニークなメロディのとりこになってしまったのがこのアルバム。 Tonolecは、アルゼンチン北部のチャコ州レシステンシア出身のミュージシャンDiego Pérezと歌手Charo Bogarínの男女ユニットで、本作はそのデビューアル…

Flёur "Волшебство" (2003)

最近のいちばんのお気に入りが、Flёurというウクライナのバンド。 Flёurは、ウクライナのオデッサで2000年に結成されたアコースティックバンド。フルート、ピアノ、ヴァイオリン、ギター、チェロ、コントラバス、ドラムといった室内楽の楽器をバックに、オル…

Arianna Savall "Bella Terra" (2003)

アリアンナ・サヴァールは、1972年生まれの歌手兼ハープ奏者兼作曲家。2003年に出たこのソロアルバムでは、スペイン語やカタルーニャ語の古詩や、オマル・ハイヤームの詩などに、自ら曲をつけてハープの弾き語りで歌っております。 サヴァール、という名前で…

Rachel Unthank & The Winterset "The Bairns" (2007)

イングランドの最北部、スコットランドと境界を接するノーサンバーランド州出身の女性4人組トラッドバンド。このアルバムは、2005年の"Cruel Sister"に続く2nd。 "Unthank"(感謝しない?)という奇妙な名前は本名だそうな(そういえば、アラスター・グレイ…

The Moon and the Nightspirit "Regõ Rejtem" (2007)

幻想的で美しい音楽が好きならまずお薦めしたいのがこのディスク。 ヴァイオリンにツィター、パーカッションといったアコースティック楽器で奏でられる哀愁あふれる旋律に、透明感のある美しい女性ボーカル。これぞまさに幻想のヨーロッパ中世、東欧の憂愁。…

Пелагея"Девушкины песни" (2007)

アーティスト名はペラゲーヤ(Pelageya)と読みます。ボーカルの女性の本名でもあり、バンドの名前でもあるとのこと。1986年7月生まれ、シベリアのノボシビルスク出身の若き歌姫の2ndアルバム。 なんともセンスの感じられないジャケットにまどわされずに聴いて…

Cécile Corbel "Songbook 1"(2006)

新しくはてなで日記を始めてみたわけだけれども、こちらでは最近聴いているCDについて紹介していく予定。民族音楽とかトラッド系が好みなので、そういう音楽が中心になってくると思います。 まず最初に紹介するのは、フランスのブルターニュ地方出身のシンガ…