Tonolec "Tonolec" (2007)


最近初めて聴いて、すっかりその鮮烈でユニークなメロディのとりこになってしまったのがこのアルバム。
Tonolecは、アルゼンチン北部のチャコ州レシステンシア出身のミュージシャンDiego Pérezと歌手Charo Bogarínの男女ユニットで、本作はそのデビューアルバムです。このアルバムの面白いところは、トバ族の音楽とエレクトロニック・サウンドを大胆に融合させているところ。トバ族というのは、ボリビア南東部からアルゼンチン北部、パラグアイにかけての地域で自給自足の生活を送っている少数民族。二人は3年という期間をかけてトバ族と交流してその暮らしと文化を学び、自分たちの音楽を完成させたのだとか。
民族音楽電子音楽を組み合わせたサウンドは、ちょっとディープ・フォレストを連想させるけれども、民族音楽をただのサンプリング素材として使っているのではなく、もっと音楽に寄り添っている印象なのが好感が持てるところ(ディープ・フォレストも決して嫌いじゃないんだけど)。トバ族のメロディは、ラテンアメリカというよりむしろどことなくアジア風ですね。チベットとかネパールとか、中央アジアの雰囲気があります。Charo嬢の無機質な歌声も素敵。

試聴はmyspaceで。
http://www.myspace.com/tonolec
動画はこちら。YouTube動画はアーティスト本人があげているよう。