Dead Can Dance "The Serpent's Egg" (1988)


なんか有名すぎて今更紹介するのは気が引けるところもあるのですが、オーストラリア出身のバンド、デッド・カン・ダンスの4枚目のアルバムです。発表は1988年なのですが、今聴いてもまったく古さは感じられません。世界のさまざまな民族音楽やヨーロッパの宗教音楽の要素を取り入れたダークウェーブと呼ばれるジャンルの草分けのような存在といっていいでしょう。メンバーはリサ・ジェラルドとブレンダン・ペリーのふたり。メルボルン出身なので、いちおうタグはオーストラリアにしましたが、特にオーストラリア的なところは感じられません。強いていえば、ややこじつけ気味ですが、ヨーロッパ音楽の伝統から距離のある土地で育ったふたりだからこそ作れた音楽のような気もします。
紹介する曲は名曲中の名曲"The Host Of Seraphim"。意味を持たない「異言」(グロッソラリア)で歌われるこの曲は、映画『ミスト』のクライマックスシーンでも効果的に使われてました。まるで異世界の聖歌のような荘厳な楽曲です。動画は2007年シュトゥットガルトでのライブ映像。