Urna Chahar-Tugchi(烏仁娜) "Amilal" (2005)


Urna Chahar-Tugchiは1968年生まれ。中国内モンゴル自治区のオルドス出身で、ドイツ人のツィター奏者Robert Zollitschと結婚し、現在はドイツを拠点にヨーロッパで活動しているアーティスト。モンゴルといえば、喉から声を出すホーミーといった特殊唱法が有名ですが、彼女の声はくせのないハイトーン・ヴォイス。伴奏はイランの打楽器ザーブやヴァイオリンなど、かなり無国籍ですが、あまりでしゃばらずUrnaの声の引き立て役に回っています。この4thアルバムでは、歌っているのは伝承曲ではなく、彼女の自作曲ばかり。アップテンポな曲はほとんどなく、無伴奏で詠唱のように歌われる曲さえあります。
たいへんシンプルな編成で演奏されているアルバムなんですが、それでも何度聴いても飽きることなく聴けるのは、彼女の声に力があるからでしょう。いいアルバムです。
動画は95年の1stアルバム"Tal Nutag"に収録されている"Hödöö"という曲。懐かしい響きの名曲です。