Sara Tavares "Balancê" (2006)


国籍はポルトガルですが、アフリカ音楽といっても違和感がないのがこのアルバム。
サラ・タヴァレスは1978年リスボン生まれ。カーボベルデ出身の両親の間に生まれました。父親が家族を捨ててカーボベルデに帰ってしまったのは彼女が4歳の時。母親は人生をやり直すために南ポルトガルに移住。たったひとりリスボンに残されたサラは76歳の女性に育てられたそうです。
15歳でオーディション番組に優勝、有名になった彼女は、リスボンクレオール文化や自らのルーツであるカーボベルデ文化を再発見し、やがてアフリカ音楽の影響を受けた曲を歌い始めます。
以前マイラ・アンドラーデというカーボベルデの女性アーティストを紹介しましたが、同じカーボベルデ文化の流れを汲んでいるだけあって、南米とアフリカとヨーロッパの間をとったようなさわやかなさがよく似ています。ただ、サラ・タヴァレスの方がよりポピュラー音楽寄りで、アフリカ的なリズムを強調した曲も多いのが特徴。伝統音楽っぽさのほとんど感じられない普通のポピュラーソングも歌っていて、民族音楽ファンとしてはそのへんがちょっと不満なんですが。
動画は"Bom Feeling"という曲のライブ映像。

http://www.myspace.com/saratavares