Guisela Santa Cruz "Otra vez" (2007)


フォルクローレ、ときくと日本人が思い浮かべるのはケーナチャランゴサンポーニャといった伝統楽器だと思うんですが、実はそうした楽器を使わないフォルクローレもあります。
ギセラ・サンタクルスは、1975年生まれの人気フォルクローレ・シンガーです。彼女が歌うのは故郷であるボリビア東部の都市サンタクルスの音楽で、タキラリやカルナバルといったリズムが中心……と書いてはみたものの、門外漢の私にはフォルクローレの下位分類がよくわかりません。このアルバムの特徴は、いかにもフォルクローレらしい楽器がほとんど使われていないこと。曲調も、ちょっと野暮ったいラテン音楽といった感じ。これがフォルクローレ? と最初聴いたときには面食らってしまったのですが、どうやらこれがサンタクルスフォルクローレらしいのです。
彼女の歌う音楽は、決して洗練されてはいないのだけど、わかりやすい親しみやすさのあるダンス音楽で、たとえば日本の民謡だとかアイリッシュフォークだとかがそうであるように、何か普遍的に老若男女の心に訴えかけるものがあるような気がしますね。
動画は伝統楽器を使ったわりとフォルクローレらしい曲"Ya No Puedo Más"。