Teresa Salgueiro & Septeto de João Cristal "Você e Eu" (2007)


テレーザ・サルゲイロ、と聞いてもあまりぴんとこないかもしれませんが、マドレデウスなら知っている人も多いでしょう。日本でもCMなどで使われたこともあるポルトガルの有名バンドです。
そのマドレデウスリードボーカルとして活躍していたのが1969年生まれのテレーザ・サルゲイロ。2007年にソロ活動に専念するためマドレデウスを脱退したあとに発表したのがこのアルバムです。
曲目は、マドレデウスのときとはがらりと変わって、全曲ブラジル録音のボサノヴァ集。タイトルの意味は「あなたと私」なんですが、国内盤には「ボサノヴァと私」という邦題がつけられています。まあわかりやすいといえばわかりやすい。
ただ、ボサノヴァが好きな人からすると、このアルバムはちょっと違和感があるかもしれません。からりと涼しげで明るいのがボサノヴァの身上ですが、テレーザの歌声はどこかしっとりとしていて湿り気があるのです。
同じポルトガル圏とはいえ、ファドの国ポルトガルとサンバの国ブラジルの気質の違いでしょうか。それともテレーザ自身の持ち味でしょうか。そういうものとして聴けば、これはこれでいい味になってるんですが。
動画はAntonio Carlos Jobim作曲の"Se todos fossem iguais a você"。