Garmarna "Guds spelemän" (1996)


ガルマルナは、スウェーデンのフォークロック・バンド。バンド名のガルマルナとは、北欧神話の地獄の番犬ガルムの複数形であります。
ちなみに私、音楽のジャンルというものがよくわかりません。特にロックとかポップスとかの下位分類がさっぱりわかりません。いろいろ検索すると、このバンドはラジカルトラッドと分類されていることが多いのだけれど、この「ラジカルトラッド」という用語、調べてみても定義が今ひとつはっきりしないのですね。どうも北欧のフォークロックを形容するときによく使われるようで、その他の地域の音楽にはあまり使われないようです。また、調べた限りではどうやら「ラジカルトラッド」という言葉が使われているのは、日本だけのよう。海外では廃れた用語か、あるいは和製英語なんでしょうか? どうにも実体がよくわからなくて気持が悪いので、私としてはフォークロックでいいかな、という気がします。
というわけで、スウェーデンのフォークロック・バンド、ガルマルナの2ndアルバムが"Guds spelemän"(Fiddlers of God)。ハーディガーディやフィドルといった伝統楽器を使いながらもアレンジは完全にロックで、ビートのきいたアグレッシブな演奏です。それでも基本はやはり北欧の伝統音楽。特にボーカルのエンマ・ヘルデリンのトラッド色の強い独特の歌唱法(凄い巻き舌!)が全体を引き締めてます。
3rdアルバム"Vedergällningen"ではサンプラーの使用頻度が高まってさらにロック色が強まり、4thの"Hildegard von Bingen"では北欧トラッドから離れて中世の修道女兼作曲家ヒルデガルド・フォン・ビンゲンの曲をテクノアレンジで歌う、ということになってしまうのですが、私としてはこの2ndあたりの音がいちばん好みですね。
動画は"Herr Holger"という曲。