Sabir "Fones" (2004)


スペインのスーパー民族音楽バンドL'ham de Focの中心人物にしてマルチ弦楽器プレイヤーのエフレン・ロペスと、パーカッショニストディエゴ・ロペスが、ギリシャのギタリスト、スピロス・カニアリスと組んだ3人組バンドが"Sabir"。弦楽器とパーカッションのみ、というストイックな編成で疾走感あふれる演奏を聴かせてくれます。
演奏するのは、スペインからバルカン半島へと至る汎地中海音楽。Sabirというバンド名の由来は、以前にも書いたとおり、地中海沿岸で交易用に使われた混成語(リンガ・フランカ)の名前から。キレのあるシャープな演奏は、本家L'ham de Foc同様たいへんかっこよくて素晴らしいです。
エフレン・ロペスのサイトによると、Sabirとしてのライブは今も続けているみたいなんですが、CDとして発売されたのはこの6曲入りのミニアルバムだけ。できればフルアルバムも聴いてみたいところです。
動画はブルガリア民謡"Erghen diado"を演奏するSabir。中央に座って変な弦楽器(ルバブ)を弾いてるのがエフレン・ロペスさんなんですが、取り囲むように置かれた弦楽器の数が尋常じゃないです。さすがマルチ弦楽器プレイヤー。