Bear-Garden "love is sweet suicide" (2005)


たとえばアイドルポップスのように、完成度の高さよりも、その不完全さ、拙さを愛でるという態度は、日本独特とまでは言い切れないにしても、ほかの国の音楽ジャンルにはなかなか見られない感性のように思います。
そして、こうした日本的感性にもっとも近いものを持つ国はタイなんじゃないか。ネコ・ジャンプなんかを聴いてるとそう思うのです。
そしてそのタイで見つけたのが、このBear-Gardenというユニット。JuneことSomsiri Sangkaew という1976年生まれの女の子がひとりでやっているエレクトロ・ポップのユニットであります。サウンドはローテクでチープ。歌声もほわほわとしていて、あらゆる面で隙だらけなのだけれど、そこがなんともいえずいいのです。拙さの美といいますか、そのあたりはかなり日本的(特に下北沢あたりの)な感性に近いものを感じます。
実際、彼女は2006年には3ヶ月ほど日本に滞在してライブをやったこともあるようなので、日本でも一部では知られているようです。現在は5thアルバムの制作中で、その中には日本語で歌った"rokugatsu"という曲もあります。この日本語の拙さがまたいいんだこれが。

"rokugatsu"の試聴はmyspaceで。
http://www.myspace.com/beargardenroom
動画は2005年のアルバム"Love Is Sweet Suicide"から"Come with me"。

次は1stアルバムの"La La is Love"という曲をYMCKがリミックスしたバージョン。オリジナル版よりゆるさが薄れて隙がなくなった感じ。