Rokia Traoré "Tchamantché" (2008)


これまでにもマリ共和国の音楽はいろいろと紹介してきましたが、その中でも特にアフリカの柔らかさ、優しさが感じられて気に入っているのがロキア・トラオレの音楽です。
ロキア・トラオレは1974年生まれのシンガーソングライター。父親が外交官だったためアルジェリアサウジアラビア、フランス、ベルギーなど各地を旅して過ごし、さまざまな音楽文化の中で成長したのだとか。そのせいか彼女の音楽は、ンゴニ(4弦の小型ギター)、バラフォン(共鳴用にひょうたんがついた木琴)、ギタ(半割りのひょうたんをスティックでたたく楽器)などアフリカの民俗楽器を多用しながらも、アフリカらしい素朴さというよりは、むしろ知的で洗練された雰囲気が感じられます。
動画は、今年5年ぶりに出た4thアルバムの中から"Dounia"のビデオクリップ。やさしくしなやかな印象が強かったこれまでのアルバムとは違い、だんだんと貫禄が加わってきた感じです。これはこれで素敵なんですが、軽やかな初期作品の方が好きかなあ。


http://www.myspace.com/rokiatraore